お散歩の基本

犬が散歩で匂いばかり嗅いで歩かない どこまで待つ? 声のかけ方と切り上げ方

犬が散歩で匂いを嗅ぎすぎて歩かないときは、止めるより時間を決めるのがおすすめです。匂いを嗅ぐのは、犬にとって散歩の楽しみのひとつ。待つ場所と進む場所を分ける、合図で歩き出す、歩かせ方の順番を獣医師がまとめました。

落ち葉のたまった石垣の根もとで、ブルーマールのシェルティが夢中でにおいをかぎ、飼い主さんの足がそばで待っている水彩イラスト
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この記事のポイント

  • 匂いを嗅ぐのは、犬にとって散歩の楽しみのひとつ。全部を止めなくて大丈夫
  • 止めるより、時間を決める。待つ場所と、進む場所を分ける
  • 歩き出すときは、リードを引くより、同じ合図で声をかける
  • 時間がない日は、はじめに少し嗅がせてから進むと動きやすい
  • 急に動かなくなった、歩き方がいつもとちがうときは、匂いとは別に様子を見る
飼い主さん

うちの子、散歩に出ると匂いばかり嗅いで、ぜんぜん進まないんです。これって散歩になってるのかな、って。

獣医師

なってますよ。犬にとっては、そこがいちばん楽しい時間かもしれません。

匂いを嗅ぎすぎて歩かない。

毎朝の時間がないときほど、困りますよね。

でも、全部を止めなくて大丈夫です。

止めるより、時間を決める。

待つ場所と、進む場所を分けるだけで、お散歩はずっと楽になります。

犬は、朝の新聞を読んでいる

人は散歩で、景色を見ます。

犬は、鼻で読みます。

アメリカの犬の団体(AKC)は、匂いを嗅ぐことを、まわりの様子や近所の犬の情報を集める時間だ、と紹介しています。

電柱の根もとは、犬にとっての新聞。

だれが通ったのか。いつごろか。読みはじめたら、途中でやめたくないんです。

そう思って見ると、立ち止まるのは、わがままとは少しちがって見えてきませんか?

匂いをたくさん嗅げることが、犬の気持ちに良い方向にはたらくかもしれない、という研究もあります。匂いで探す遊びを2週間続けた犬は、新しいことに前向きな様子を見せた、という20頭の小さな研究です。

小さな研究なので言い切りはできません。それでも、匂いを嗅ぐ時間をむだと思わなくていい、という話だと私は思っています。

止めるより、場所を分ける

全部を待つのは、たいへんです。

全部を止めるのは、犬がかわいそう。

そこで、道を2つに分けてみてください。

  • 待つ場所:いつもの角、草のある場所、公園の入り口など。ゆっくり読ませる
  • 進む場所:車の多い道、ほかの家の玄関先、急ぎたい区間。声をかけて歩く

全部で読ませなくても、読める場所が毎回あれば、犬はけっこう満足してくれます。

歩き出すときの3つの手順

読み終わるのを待っていたら、日が暮れてしまう日もあります。

歩き出すときは、毎回同じ順番で。

  1. 少し待つ。たとえば10数える
  2. 名前を呼んで、いくよのような同じ言葉をかける
  3. 歩き出したら、すぐほめる。おやつを使ってもOK

ここで、リードを強く引っぱらないこと。

引っぱられると、犬は踏ん張ります。引くと踏ん張る、踏ん張るから引く、のくり返しになりがちです。

合図のあとに楽しいことがある。これを覚えると、声だけで顔を上げてくれるようになってきますよ。

川沿いの道で、セーブルのシェルティが飼い主さんの顔を見上げながら、軽い足どりで歩いている水彩イラスト
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時間がない朝は、先に読ませる

出勤前の10分。そんな朝もありますよね。

そういう日は、順番を変えてみてください。

  • 家を出てすぐの待つ場所で、先に少し読ませる
  • そのあとは声をかけて、進む道を歩く
  • 帰り道は寄り道なし、と決めておく

それでも進まない日は、短く切り上げて大丈夫。

時間のある日に、ゆっくり読ませてあげればいいんです。毎回同じ長さでなくても、お散歩はちゃんとお散歩です。

いつもの道ばかりで気になるときは、毎日同じルートでいい?のコラムも読んでみてくださいね。

匂いのせいではないかも、と思うとき

見ておきたいのは、いつもとのちがいです。

  • 匂いを嗅いでいないのに、立ち止まったまま動かない
  • 急に歩きたがらなくなった
  • 歩き方が、いつもとちがう

こんなときは、匂いとは別の理由があるかもしれません。散歩を嫌がる・歩かないのコラムを見てみて、続くようなら、かかりつけの先生に相談してくださいね。

その子のお気に入りの場所を、アプリで見る

わんダフルデイリーでは、お散歩の途中で立ち止まった場所が、くんくんスポットとして集まります。何度も止まる場所は、いつもの場所になります。

どこで長く読むのかがわかると、ここは待つ場所、と決めやすくなりますよ。

進まないなあ、と思っていた角が、その子のお気に入りの場所に見えてきたら、きっと待つのも少し楽しくなります。

今日はどんなニュースを読んでいるのかな。

よくある質問

犬が散歩で匂いばかり嗅いで歩きません。止めたほうがいいですか?

全部を止めなくて大丈夫です。匂いを嗅ぐのは、犬にとって散歩の楽しみのひとつです。止めるより、ここは待つ、ここは進む、と場所を分けて、待つ場所では少し時間をとってあげてください。

匂いを嗅いでいるとき、どのくらい待てばいいですか?

決まった長さはありません。飼い主さんの時間に合わせて、たとえば10数えたら声をかける、のように自分の目安を決めておくと、待つのも楽になります。

リードを引っぱって歩かせてもいいですか?

強く引っぱるより、名前を呼んで、いつも同じ言葉で声をかけ、歩き出したらほめるほうがおすすめです。歩き出すと楽しいことがある、と覚えると、合図で動きやすくなります。

犬がどこで立ち止まっているか、記録できますか?

わんダフルデイリーでは、お散歩の途中で立ち止まった場所がくんくんスポットとして集まり、何度も止まる場所はいつもの場所になります。その子のお気に入りの角がわかると、そこで待つ時間を先に見ておけます。

参考にした資料

  1. Is Sniffing a Dog’s Version of Social Media?American Kennel Club(2026年11月4日確認)
  2. Let Me Sniff! Nosework Induces Positive Judgment Bias in Pet DogsCanine Welfare Science, Purdue University(Duranton & Horowitz, Applied Animal Behaviour Science, 2019)(2026年11月6日確認)

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